院長インタビュー|院長と技工士の技術連携をインタビュー形式でご紹介致します。

歯科医と技工士による技術連携

技工士 歯科医

埼玉県行田市の閑静な住宅街にある和田歯科医院は、長年に渡って地元の患者様から愛されている老舗の歯医者さん。なかでも義歯(入れ歯)に関しては高い技術を持ち、さまざまな治療法と組み合わせながら、機能性、審美性にすぐれた歯を甦らせていく。
院のモットーは、「患者様第一主義」。そして「とりあえずの治療」ではなく「しっかりとした最良の治療」だ。
どのような想いで、日々患者様と向き合っているのか。和田院長にその想いを伺った。

高校時代は医学部を目指していらっしゃったとか。

高校時代は医学部を目指していらっしゃったとか。

ええ。最初は内科医になりたい、と思っていたのですが、結果的には歯学部に進学することになりました。けれども歯学を学んでいくうちに、歯科医の仕事に魅力を感じるようになったんです。 というのも、歯科ってプラスの医療でしょう。治療をすることによって、患者様が喜ぶ、笑顔になる。他科にはないやりがいがあると思いました。

東京医科歯科大時代は、何を専門に学ばれていたのですか。

補綴(ほてつ)を専門に学んでいました。要するに「入れ歯」(義歯)の分野です。「噛めなかった人が噛めるようになって、食事が楽しくなりました」と言われるのが最高の気分になりますね。学生時に、いい恩師に恵まれたことも幸いでした。

開業後も、義歯の技工には大変力を入れていらっしゃいます。

義歯や入れ歯の技工はとても奥が深いのです。患者様のお口の状態、全身状態に合わせて材料を吟味し、高い技工技術によって、世界にひとつだけのものを作りあげていかなくてはなりません。 入れ歯だから、多少の不自由さは仕方がない、というのは間違い。自分の歯と変わらない感覚で噛めるようなものを作り、提供することが私の務めだと考えています。
また、院内に技工室があるため、義歯をつくる際に細かく自分の考えを技工士に伝えることができます。

先生の義歯は、20~30年もつとの評判ですが、どうしたらそのようなものができるのでしょう。

義歯の技術の基本は、昔も今も、実はそれほど変わっていません。私は大学時代、補綴を専門に学びましたが、今日常的に使っている技術も、当時学んだものがベースとなっています。使用する材料は年々進歩し、いいものが出ていますが、結局は人の手によってつくるので、経験を積みながら技術をアップさせていくしかないのです。
では他とは何が違うのか、となりますが、あえて言えば「技術力+診断力」の相乗効果ということになるでしょうか。

診断力、というのは?

歯をこう治療して、こんな入れ歯を作れば、患者様のお口の中がどう変化していくか、といった長期的な「予想」を立てることです。 その予想は、患者様がこうありたい、という希望と、お口の中の症状、全身の状態をもとに立てていきます。たとえば、「硬いものを無理なく噛めるようになりたい」「歯をキレイに見せたい」など、患者様が求めることは一人ひとり異なります。

また、歯や歯茎の状態、全身状態も違います。それに合わせて何ができるか。そこを徹底的に追求するわけです。当院ではとにかく患者様と話をします。歯ぎしりはするか、好きな食べ物は何か、生活習慣は、など。それを知ることは、患者様が抱えているお口の悩みの原因を知るヒントになるからです。

こうして原因を探り、できることを追求していくと、おのずから材料から選択していくことになります。今はアレルギーをお持ちの方も増えていますので、全身症状を伺うことはとても大切。いくら口の中にピタリとフィットするものを作っても、身体に合わない材料を使ってしまうと、入れ歯を口に入れることはできませんからね。

しかし、「うちで作れば30年もちますよ」「完璧にやりますよ」と言うだけでは患者様には信用してもらえません。コストの問題もありますしね。患者様としっかり話をすること。筋道を立てたわかりやすい説明をすること。そして最終的には患者様ご自身の選択にお任せすること。こうして段階を経て、患者様との間に信頼関係を築いていかないと、患者様には受け入れていただけないということを、いつも忘れないようにしています。

ここまで歯医者さんが患者様の気持ちを考えてくださると、安心できますね。

そう言っていただけると嬉しいですね。 ただ、うちに来れば何でも叶う、というわけではありません。お口や全身症状の状態によってはどうしてもできないことがありますから。だからこそ予防は大切。どうにもならなくなってからでは、治療にも限界があります。
歯の治療というのは、身体に大きな負担がかかります。

「虫歯になったら歯を削って埋めて」というのは誰しもご存じの治療の流れですが、歯を削るのも、人工的な異物を埋め込むのも、身体にとってはいいわけがありません。私としては、治療はできるだけ最小限にしたい。歯はあまり削りたくないのです。だから予防を大切にしましょう、そして義歯を入れたらきちんとメンテナンスをしましょう、と常々患者様にはお伝えしています。

だからこそ今、歯に関するお悩みがあったらすぐに来ていただきたいのです。将来のお口の健康、全身の健康のために、今できることを一生懸命に考え、やっていきますから。また、患者様も「治したい」「キレイにしたい」という気持ちを強く持っていただきたいですね。歯科医側の「必ず治す」という気持ちと、患者様の「治したい」という気持ちは、最高のタッグになりますから。

開業されて30年余り、とのことですが、今後の展望をお聞かせください。

技工の技術を着実に次の世代に引き継いでいくことが、今の私にとっての大きな課題のひとつです。また、技術だけははく、私のこれまでの経験も話し、患者様に対する「想い」の部分も引き継いでいきたいですね。「熱い気持ちを持って治療をする」ことは当院に根付いた伝統です。技工士も、患者様の義歯を心を込めて作っています。

私たちは、これからも患者様に対して感謝の気持ちを忘れることなくお一人お一人に合わせた治療を提供していきたいと考えています。これまでの治療実績の写真も、データにして残しています。こうした「見せる」説明も行っていますので、どうぞ遠慮なく、何でもご相談ください。